
Big Sky Internationalの自立式テント、Soul tentが届いたので山で張ってきました。あまりにも情報のないテントだったので写真多めで記事にしてみます。
前々からちょっと頑丈目なテントが欲しいと思っていました。例えばソロで北アルプスなど縦走する時にしっかり守られるような。"北アルプスでフロアレス張っちゃう"カッコよさもあるとは思うのですが、個人的にはテントでは何も気にせずのんびりしたいという思いもありまして。ちょっとやそっとの風は気にしないでいられる、そんなテントが欲しかったのです。…とかいいつつ、妻のLASER Competition借りれば済む話ですが(笑)。
僕が欲しかったテントのポイントは以下の通り。
1)軽い。1kg以下はマスト。
2)自立式。非自立式のデメリットとして専有面積が大きいことがあります。
3)透湿性のある生地のワンウォールかダブルウォール。
4)ポールがX状に交差していて風に強い形状。
5)前室がある。メッシュがついていて夏場も涼しい。

色々と調べまくって最初にいきついたのがZPacksの
Solplex Tent。すごく軽いし開放感があって結露も少なさそう。前室も十分。が、ここのテントはガイラインも含めると専有面積が大きい。そして決して頑丈ではなさそう(笑)。森林限界以下であれば活躍しますけどね。う〜ん…と散々悩みに悩んで止めました。値段も高いですし。

で、結局決めたのがBig Sky Internationalの
Soul Tent。ここは自立式のテントを多く取り揃えていて、デザインも無骨でアメリカ〜ンな雰囲気。MirageやEvolutionなどもかなり迷いましたがシンプルな形状に惹かれてSoulにしました。
このメーカーのネックは納期の遅さ…(笑)。あの『山より道具』の
レビューでは「18ヶ月待たされた」とあります!しかも散々待たされたうえに他にも色々とトラブルがあったり…。おそらくそれが原因で日本での情報があまりないのだと思います。でも僕は前向きな性格でして「今は改善されてるんじゃないのかな」と考えました(笑)。
直接メールで「納期はいつになる?」など色々と質問し(すぐに返事は来ました)、「これはいけそう」ということでオーダーしました。ちなみに多くのアイテムはストックされているようで、それらはすぐに発送できるみたい。オーダー品(今回はキューベンのフライ)は「1ヶ月で発送できるよ」とお返事もらえたので、キューベンのフライをオーダーすることにしました。
9/11に注文したので予定通りであれば10/10には発送のメールが来る予定でした。が、実際には10/27になってもなんの連絡もなかったので「制作に時間がかかるのならストック品でもいいよ」とメールをしました。するとその二日後に発送メールが。もう完成する!というところで催促のメールをしてしまったか〜もしくは、2日で作ったか(笑)。そしてDHLの高速配送により11/1には手元に届きました。『山より道具』の寺澤さんは18ヶ月以上待たされたことを考えると問題ないレベルに早い納品だったので、"納期は改善されている"と言えるでしょう。
別途注文したローカスギアの
スタッフサックMに入れて重さを計ると825g!僕が施したカスタムは以下の通り。
●Fly : Super Ultra Light weight Let-it-Por fabric fly, moss green, #3 zipper (-200g)
●Interior : No-See-Um Mesh Netting interior and SuprSil-3000 floor (-38g)
●Pole : Ultra Light weight aluminum, 36cm (14-3/16in) folded length (-133g)
軽量化の合計:-371g
ノーマルSoul Tent(1.17kg) - 軽量化カスタム(-371g) + スタッフサック(19g) = 818g。すごい!ほぼ数値通りです。かなり優秀な誤差じゃないですかね?まぁ、その分カスタムフィーもかなりかかりました…。キューベンファイバーをふんだんに使ってますからね、仕方ないですよね。

Soul Tentのサイズです。ちょっと全長が長いかな?というのはありますが許容範囲。ギアストレージエリア(前室)の確保の仕方がカッコイイ!先日、山へ行く機会があったのでそこで早速張ってみましたので簡単なレビューを。

真正面。

斜め前。

サイド。奥に見えるのは110さんとジャキさんの寝床(笑)。

斜め後ろ。

後ろ。けっこうタイトにしぼられてますね。

次は外から細かい部分を見ていきます。入り口のタグ。反射素材ってとこも何気にカッコイイ。こういうなんというか…アメリカ!って感じのロゴもたまらないですね。

フライの入り口は二重フラップでマジックテープで止めてます。

そして入り口の上部は換気ができるようになっています。その奥のファスナーも少しだけ開けることができるようになっているので意外ときめ細やかな配慮がなされていることがわかりますね。

もちろん、テントの4ヶ所にガイラインを張れるようにループが施されています。(ピンぼけ)


インナーとフライの接合部。説明書とかもないので自分の経験で張っています(笑)。もしかしたら違っているかも?フライを固定するためのプラパーツが可愛いですね。

後部の固定プラパーツは赤。赤、可愛いです。前後を間違わないように赤と黒でわけてるんでしょうね。

両サイドもペグダウンできるようになっている、というかペグダウンしないとテロ〜ンとだらしない格好になるので必至。これにより、インナーとフライの間にしっかりとした隙間ができます。

入り口を開放。おしりから入り口に向かって扇型に広がってるのでけっこうな開放感。唯一気になったのはインナーテントの入り口付近のたるみ。もっとインナーポールを離せばピンと張れるのかもしれませんが、フライの入り口を閉じるにはポールを離すのも限界があります。そこだけかなぁ、気になったところは。

インナーとフライの関係がわかりやす?写真。

フライには全部で8ヶ所ほど小さいマジックテープがついておりインナーのポールと固定することができます。全部固定するとやや面倒ですがしっかり固定されるのでフライが綺麗にピンと張れます。あと、フライはキューベンテープで一度補強されてから縫われているので強度もありそう。シーム処理してないけど大丈夫かな。なんとなく、大丈夫な気がする(笑)。

フライとインナーの隙間。

このテントの特徴でもあるインナーを削り取って作り出した前室。ふむ。思ったよりも広くない(笑)。シューズを置いたりするには十分だけど雨の日なんかにここで調理をするとなると少々狭い気がします。このあたりは実際にそういう場面にならないとわからないですね。でもこの前室があるだけですごく嬉しい。

内部。床は30D?のシルナイロン。30Dというのはジャキさんが言ってただけで僕はそのあたり詳しくありません(笑)。けっこう薄手なのでフットプリントは必要ですね。じゃぁ最初から厚いノーマルの40Dにしとけよ、という気もしますが40Dでも結局安心できずにフットプリントを持ったと思うのでこれでよかったかな。

入り口脇にはポケットが。耳栓とかヘッデンとか入れておくのに便利ですね。ブランドタグの隣にある"Soul Interior, SS MN rev A 4-9"と書いてあるタグ、向こうでの認識番号だと思うのですが、これもカッコイイ〜。

このテントを張った時に一緒にいた山と道の夏目さんを「月面着陸しそう!」と唸らせた、"Moon Roof"モード(笑)。フライを半分めくって固定できるようになってるんです。ここまでするなら"フライを取る"という選択肢もありそうですが(笑)、いやいや、こんなトランスフォームもできる!というギミックがいいんですね。急な雨がふってきてもササッとまたフライを被せることができますし。
こうしてフライを外すとインナーポールの距離をしっかり離せるのでインナーテントの入り口もピンとさせることができます。これくらいピンとしててほしいんですけどね。

インナーだけの姿。


ポールの吊り下げ部分。クロスしてる部分はカチッと外れるようになっているので事前に通さなくても後で通すことができるので便利でした。
以上、ひとまずのレビューです。今回張った日は風は少しあったのですが問題ないレベルで雨もほとんど降らなかったので、ちょっと過酷な状況で張ってみたいですな〜。ともかく、納期の問題も一応クリアされてるようですしダブルウォールで軽いテントを探すのであればBig Sky Internationalが選択肢の1つに入ることになりそうですね。