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天狗岳 2日目(2015.2.1_2.2)

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2015年2月1〜2日、八ヶ岳の天狗岳に登ってきました。今回は厳冬期の八ヶ岳の寒さを体験しに行っただけでして。まさか天狗岳に登るとは思ってもみませんでした。




【登山ルート】
1日目:渋の湯 → 高見石小屋 → 白駒池 → 麦草峠 → 青苔荘 → 高見石小屋(泊)
2日目:高見石小屋 → 中山 → 黒百合ヒュッテ → 東天狗岳 → 黒百合ヒュッテ → 渋の湯


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6:00起床。夜中は-20℃まで下がりました。そのせいかなんなのか、あまり寝付けませんでした。なので起きては湯を沸かしてティーを飲んだり、ゆたんぽを作ったり、チキンラーメンを食べたり、ポッドキャストを聴いたりして時間を潰しました。夜中にお湯を沸かす度「バーナーの音うるさいかな〜」とお隣さんを気にしつつ。

でも-20℃でも手持ちの装備でいける!寝袋に入ってないと寒くて…ってことにもならず、座ってられる。これは来てよかった!-20℃の世界で自分がどうなるかわかったので。

なんてことを一人で考えつつ朝食のスープパスタを食べていると、お隣さんが外に出た気配がしたので僕も外に出て挨拶してみました。…と、なんと山と道の夏目さん!(笑)。奇跡の出会いにビックリ!赤クフの中には奥さんの由美子さんもいらっしゃいました。ひとしきりビックリし合い、「とりあえず朝日観にいきましょ」と高見石に登ることに。


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言葉にできない色の朝日。言葉を失う美しさ。写真でみるとそんなでもない(山あるある)のですが、風が強くて寒い〜。タバコ1本分の長さ、朝日を堪能したのでテントに戻ります。

当初夏目さん夫婦は「このまま北に抜けてもう一泊していく」とのことでした。僕は黒百合ヒュッテを経由して渋の湯まで下りる予定なので、別々に行動することになっていましたが「せっかくなので一緒に下りませんか?」と夏目さんは僕に合わせてくれました。旅の友ができました(笑)。さらに「天気もいいし天狗岳に登りません?」とも。

「は、はい!」と答えたものの、ピッケルは持ってないしチェーンスパイクだし。「大丈夫ですかね?」と聞くと「大丈夫です!何度も登ったことがあります」との返答。由美子さんも一緒に登るようだし…せっかくなので挑戦してみることに!


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そうと決まればテントをしまって出発!夏目さん夫婦は山と道の新しいザックのプロトタイプを背負っておりました。ザックの口が止水ジッパーになっていて全体もX-Pacなのでコシがありそう。容量的にはOneとMiniの間くらいになる予定だそうです。あくまでもプロトタイプなので、販売時にはどうなるかはわかりませんが。


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中山へ向かう途中で小休止。


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中山手前の展望台。風が強い時だとこの展望台は半端ない風が吹いていますがこの日は全くと言っていいほど風がありませんでした。雲ひとつない快晴で向こうの山並みがハッキリと見て取れるほど。「これは…天狗岳、登れるぞ!」と実感が湧いてきた瞬間でした。


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黒百合ヒュッテに到着。前を行く夏目さんの前に雪の煙のようなものが立ち上ってますがあれは除雪機によって宙に放り出された雪であります。小屋の前にザックをデポさせてもらってバラクラバやゴーグルを装着。山頂アタック装備に変更。程よい緊張感。


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10時頃、小屋を出発。稜線に取り付きます。やはり、今日は風が弱い!これならかなり登りやすいです。途中「落ちたら死ぬな〜」というトラバースが1箇所ぐらいありましたがそれ以外はまったく問題なく、むしろ雪があって夏よりも登りやすいぐらいでした。夏目さんに至ってはマイクロスパイクなので途中何度か外れそうになりその都度直していたので面倒そうでした。

厳冬期の快晴時の天狗岳、チェーンスパイクとストックで登ってきた感想は「問題なく登れるけどクランポンはあるほうがより安心かな」というもの。トラバースをする時にクランポンならガシガシ雪面をとらえただろうな、と思いました。


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写真撮影 夏目さん


そして無事に登頂!思わずガッツポーズが出てしまうほどの達成感!雪山=怖いもの、と思い込んでいるので登れた時の達成感は大きいですね。厳冬期の中で天狗岳は入門レベルだとは思うのですが、それでもとても嬉しかったです。

しかし、この時サコッシュだけ持っていったのですが、風に煽られてサコッシュが逆さまになることもしばしばありました。そして八ヶ岳の地図が無くなってしまいました…サコッシュは置いてくればよかった!


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真冬の山なので風は強めに吹いていますが、とにかく快晴!景色がクリアです。時間があれば隣の西天狗岳も登りたいな〜と思わせるほど。西天狗岳の頂上に向かってトレースができてますよね?登りたくなりません?東天狗岳からみててもとても気持ちよさそうでした。


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けっこういい時間になってきたのでGET DOWN!よく「下りのほうが怖い」と言われますが僕は登りのほうが怖かったです。


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黒百合ヒュッテに戻ってきたら12時だったので小屋で昼食にしました。カレーの大盛り!お腹もすいていたしとても美味しかったです。そして今回背負ってきたOne、大容量で雪山にピッタリでした。


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カレーを食べたら渋の湯に向けて出発!下りるのは簡単簡単!そして14時には渋の湯に下山し、そのまま渋の湯の温泉に浸かっていくことに。一人800円也。平日ということもあって我々の貸し切りでした。シャンプーやドライヤーはないですが雰囲気はとても良かったです。お風呂から上がったら夏目さん夫婦を茅野駅まで送り届けて帰路につきました。

「天狗岳登らない?」と誘ってくれた夏目さんに感謝!自分一人だったら端から登るつもりなかったので貴重な体験ができました。そして、登って良かった…!経験値が上がった気がします。何より由美子さんが一緒に登ってくれていたので心にゆとりができました。夏目さん、由美子さん、ありがとうございました!またご一緒しましょう〜。
by yama-oson | 2015-02-20 11:17 | 山行 (八ヶ岳)

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