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八ヶ岳南北大縦走(3日目)

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2013年10月11〜13日、連休を利用して八ヶ岳に行ってきました(って、2日目を書いてからずいぶんと間があいてしまいました…)。2日目は双子池ヒュッテからオーレン小屋まで行き、迎えた3日目。この日は観音平方面を目指し、上手くいけば下山する予定。



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【登山ルート】
1日目:蓼科牧場 → 蓼科山荘 → 大河原峠 → 二子山 → 双子池ヒュッテ(テント設営)
2日目:双子池ヒュッテ → 麦草峠 → 天狗岳 → 高見石小屋 → オーレン小屋(テント設営)
3日目:オーレン小屋 → 硫黄岳 → 赤岳 → 権現岳 → 観音平 → スパティオ小淵沢


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4:30、起床。夜中は-3℃まで下がったのでけっこう寒かったです。3日目は想定している行動時間も長いので、サクッと朝ごはんを食べてサクッと出発。

実はこの日。事前のメッセのやりとりでRidgeの黒ちゃん夫婦も八ヶ岳に来ることが判明。しかも僕が3日目に宿泊するかもしれない予定の青年小屋を目的地にしているとのこと。「上手くいけば落ち合えるかも」と淡い期待を抱いておりました。黒ちゃん夫婦に会えればそのまま青年小屋に宿泊すればいいし、会えなければそのまま下山してしまってもいいかも?というどのようにでもなるつもりで出発したのでした。


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心配していた風も3日目にしてだいぶ弱くなったようです。これなら赤岳も十分に登れそう。まだ薄暗い中、夏沢峠に到着。すると徐々に日が昇ってきました。この瞬間、最高!


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ソロの僕はこの感動を誰かと共有することもできなので、胸の中でじっくりと感動しながら先を急ぎます。振り返ると朝日は紅葉が始まりかけた八ヶ岳を照らしております。


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硫黄岳へ続く登り。徐々に明るくなる道を気持ちよく登ります。


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6:50、硫黄岳頂上。今まで硫黄岳の頂上はガスってたり風が強かったりしたのですが今回は想像に反して優しい風&快晴。周りをすべて見渡せます。こんなに穏やかな硫黄岳もあるんだなぁ…(ってほど硫黄岳登ってないだろ、お前)。


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しばらく山頂を堪能したら先へ進みます。先に見える硫黄岳山荘で少し休憩しました。


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横岳が見えてきました。

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横岳頂上?だっと思います。フィルムも変な撮れ方でよくわからないし、確か混雑している頂上を外れて撮影したので、さらによくわからないですね(笑)。富士山がよく見えたことだけはよくわかります。


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あまりの気持ちよさにテンションも上がって?自分撮り。現像された写真が景色ばかりというのも面白くないんですよね〜。奥さんや友達がいれば被写体になってもらって撮影できるのですが…。しかし、何この構図(笑)。フィルムでの自分撮りは難しい。手前にある白いのは山と道サコッシュ。


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今日か明日にはあの向こうに見える、山の裾まで下りのかと思うと楽しいです。八ヶ岳は独立峰なので僕らが住んでいる平地が見えるのがいいですね。一番奥に見えるのは編笠山?ですよね?あそこはスルーする予定です。


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9:00頃、赤岳頂上山荘。ちょっと前に同じルートを歩いているN君は「頂上山荘でお昼ごはんを食べた」と言っていたのでそのつもりでいたのですが、僕はかなり早い時間に着いてしまいました。まだお昼には早いです。「では、コーヒーでも」と思って中を覗いたのですが、食事はまだ用意してないとのこと。

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なので先に進むことに。赤岳の頂上は大賑わい。そりゃこれだけ良い天気の日曜日ですから混みますわな。とても頂上の中心で写真は撮れないので遠くから賑を撮りました。


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ここから先はまだ通ったことのない未知の領域!僕の中でレアです。赤岳から南のキレットに関しては南北縦走しない限りあまり通る必要のない場所ですもんね〜。


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赤岳から南(キレット方面)へ進む道をいきなり間違えて焦りましたが(はじめて通る人であそこを間違えない人はいないでしょう!)、未知の道へ期待と不安を抱きつつ進みました。"キレット"という響きが難易度の高そうなイメージを連想させましたが今までよりちょっと気を使う程度で、思っていたほどではありませんでした。


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気を使ったのは道の状態。ご覧のようにザラザラと滑る地面なのです。気を抜くとすぐに足をとられますし、その時同時に小さな落石も発生します。忍者のような気持ちで歩きました。


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10:35、キレット小屋。八ヶ岳の小屋の中で群を抜いて静かでした。なんとも独特なオーラを放っていて「水を買おうかな?」とも思ったのですがなんの張り紙等もなくてシステムがわからなかったので止めました。ここで早めのお昼にましたが、何を食べたかは忘れました(笑)。


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このキレット小屋にはテン場マークもあり、N君と事前に打ち合わせていた時にはこのテン場の活用も検討していたのですがググっても情報が少なく。万全を期してここはアテにしないことにしていたのですが、実際に行ってみると実に小さく、猫の額ほどのテン場でした。実は奥にもあるのかしら?ただ、独特なテン場なので面白そうといえば面白そう。


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先に進むと「故 芹澤君追悼標」という道標がありました。銀色に輝いていました。


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朝日岳。


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権現小屋手前の長い長い(61段だそうです)ハシゴ。むちゃくちゃ長いです。僕が登ろうとすると上に若い女性の人影がみえました。なので「これぐらいチョロい」という雰囲気でサクサクとけっこうなスピードで登り出したはいいのですが、とにかく長い!しかも怖い。心臓がバクバクになりながら登り終えましたが、あのハシゴは急ぐものじゃないです。しかし、混んでる時は順番待ちが大変そうだなぁ…。この階段がこの3日間の中で一番の難所でした。


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12:15、権現小屋。この頃から炭酸が飲みたくて仕方なかったのですが快晴の3連休の山小屋はどこも炭酸が売り切れで、ここも例外ではありませんでした。結局炭酸は下山するまで手に入りませんでした〜。小屋の前でお弁当を食べている親子の母親が非常にヒステリックで、夫や子どもが何かする度にガミガミ怒っていたのをよく覚えています。


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13:00、青年小屋に到着!黒ちゃんいるかな?とワクワクしながらテン場を探しましたが残念ながら見つからず…。テン場はなかなかの混み具合でした。さて、どうしよう。黒ちゃんは、もしかしたら何らかの理由で止めたかもしれないし、未だ登っており青年小屋に向かっている最中かもしれません。でも登っていたとしたらもうそろそろ着いてる頃じゃない?などと色んな可能性を探りましたが、わからないのでとりあえず少し待つことに。

40分ほど待ってみましたがそれらしき姿は見えませんでした。まだ13:40と時間も早いのでこのまま小淵沢に下りることにしました。観音平から青年小屋までは1本道のはずなので上手くいけば途中で黒ちゃんとすれ違えるかもしれないですし。


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そうと決まればササッと出発!さすがに疲れがたまってきたのを感じつつもサクッと下りてサクッと風呂を浴びてサクッと電車に乗りたい一心で下りました。

結局、黒ちゃんには会えず。後で話を聞くとおそらくその時間は編笠山に登っていたとのこと(編笠山を先に攻めて青年小屋にくるパターンか!)。僕の分の水を汲んで楽しみに待ってくれていたとのことでした。電波の繋がらない世界では待ち合わせも大変ですね(笑)。

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15:10、観音平に到着。観音平から小淵沢まで公共交通機関はありません。N君は偶然にも道中一緒になった方に車で小淵沢まで乗せてもらったらしいですが、僕はソロなのでベンチで「どうしようかなぁ」と5分ほど考えました。が、良いアイデアも浮かばなかったので素直に歩いて向かうことに。

ひとまず風呂に入りたいのでスパティオ小淵沢を目指すのですが、山と高原地図にはそこまでのコースタイムが記載してあり、2時間とのこと。一瞬「げ!」と思いましたが、よく考えればここまで散々歩いてきたので余裕です。


観音平から「自然歩道ハイキングコース」という道を通るのですが、それがなかなか見つからず少し迷いました。が、しかし!それを見つけてみるとなんとも見事な直線の道。後で無理矢理作ったんでしょうね。人工的な真っ直ぐな道ですが地面は草や土なのでとても歩きやすくサクサクと歩けます。傾きかけた日の日差しと相まって不思議な世界迷いこんだかのようです。

極めつけは小淵沢カントリークラブ過ぎたあたり。後ろからドドドドという音がするので振り向くと馬の群れが(笑)。乗馬クラブが近くにあるようで、5〜6頭のまたがった乗馬帰りの人達が公道を走っていたのでした。すぐ側を馬が走っていくのは迫力ありました。いやぁ、すごいもの見た!


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17:00、スパティオ小淵沢に到着!これにて八ヶ岳南北大縦走完歩!スパティオ小淵沢では「まずは飯だ!」なんて鼻息荒くしながらキョロキョロしたものの意外と営業終了している(しそうな)店が多く、勢いも失せて力なくウロウロとするはめに。かつカレーとかでよかったのだけど…。結局そばか何か食べました。

腹が満たされたら風呂に入ってタクシーで小淵沢駅に行き自由席のあずさに乗って奇跡的に空いていた座席に座って無事に帰宅しました。

「南北に縦断する!」と決めて無事に歩ききっただけなのですが、目標を決めてそれを達成すると普段の山行とはまた違った達成感がありますね。このルートはまたきっと挑戦するだろうけど、他のロングトレイルも歩いてみたいです。

by yama-oson | 2013-10-13 20:18 | 山行 (八ヶ岳)

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