北岳(2日目)
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2013年7月27〜28日、北岳に登ってきました。初日登った草すべりのルートはなかなかでしたが、無事にテン場に着きました。夕方になると徐々に風が強くなっていき、日が沈む頃にはすごい風になっていました。



【登山ルート】
1日目:広河原 → 白根御池小屋 → 草すべり → 肩ノ小屋(テント設営)
2日目:肩ノ小屋 → 北岳 → 肩ノ小屋(撤収) → きた道を戻る → 広河原


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二人で寝ているハバハバHP。風上側に寝ている僕の目の前まで風で潰されたテントの壁が迫ってきます。2年ほど前に登った白馬でもかなりの強風でしたが、今回はそれより上かも。とはいえ、耳栓をして目を閉じたら寝れそうだったのでそのまま寝ました(笑)。

夜中に一度トイレに起きただけで普通に寝ていましたが、ソレが起きたのは朝の3時。かなり早めに寝た僕ら夫婦は3時くらいに目を覚ましていました。風は最高潮の時より少しだけ弱まってるかな?という程度。依然、強風。妻と「寝れた?」なんてボソボソ話していると、隣のN君のテントから「わーーっ!」という叫び声が。「どうしたの?」と大声で聞いてみると「テントのガイラインが千切れた!!」とのこと。しかも2本。

後で調べたところによると、1本は重しとして置いた石との摩擦により完全に途中で千切れており、1本はテントからガイライン(グロランテープ)が抜けてしまったとのこと(説明が難しいので省略しますが簡単に直せる)。まだまだ止まぬ強風の中、インナーポールを押さえ続けることになるのでひとまずルナソロは畳んでハバハバのほうに避難してもらいました。ハバハバは広いので3〜4人くらいなら余裕で座れますね。


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起床時間になりみんなに様子を聞くと、さすがエアライズの蔵王は無傷。よく寝れたよう。スカイスケイプトレッカーのY君は…Aフレームで固定しているトレッキングポールの1本がシルナイロンの天井を突き破っていました(笑)。ポールの先には石突きをしていなかった(そういう仕様)ので摩擦で破れたのでしょう。幸いなのはY君はそれをあまり気にせず爆睡していたこと。強い男です。

ルナソロもスカイスケイプトレッカーも軽くて、過ごしやすい最高のでテントですがさすがに稜線に吹き荒れる強風の前では無傷ではいられなかったよう…。この状況をみて、はじめてアライテントが欲しくなりました。が…アライテントは"正解すぎる"んですよね(笑)。例えば、トレックライズを1つ持っておけばどんな山でもだいたい過ごせるでしょう。しかも、そこそこ軽い。なのでテン場では非常によく見る大人気モデルなのですが…。それはわかっているのですが、まだもうちょい冒険したいかな(笑)。できる限り軽くて自立式でポール2本をシンプルにクロスさせる山岳向けのテント…何かいいのないかな?と時間をかけて探してみるつもりです。現在はモンベルのドームシェルターなんかを視野に入れております。


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と、色々と大変な夜でしたが、外に出てみれば美しい朝がやってきました。これのために山に登ってる部分も大きいです。朝焼け、大好き!


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朝ごはんを食べて妻に様子を聞いてみますが、まだ完全ではないとのこと。ここは無理をせずに二度寝してもらって、その間に僕らだけで北岳に登ることに。


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ちょっとガスってますね。


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6:20、北岳登頂!周りは完全にガスの中。


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が、しかし。当然、頂上は強風に包まれているであろうと思っていたのですが、なぜか頂上だけ(そこまでの道では風があった)無風(笑)。気味悪いくらい無風。「これなら頂上にテントを張ってたほうが快適だ」という冗談が出るくらい。ちょっと休憩して、妻が心配なので僕は先に下りました。


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妻も少しはよくなった、とのことでテントを撤収して下山。


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高山病も少しはあるのかな?少し標高を下げただけで花を楽しめるほどに回復していました。さすが「花の山」と言われるだけありますね、北岳。花が沢山咲いていました。すれ違うおばさま達は「もう最高!これを見れただけで大満足!」と連呼していました。みんな同じような言葉を同じようなタイミングで合唱してました(笑)。


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例のくさすべりをすべるように下ってきて白根御池小屋に到着。このあたりは風はあそこまで強くなさそうだな〜と思ったり。実は下山中にY君が「時計をどこかに置き忘れた」とのことで引き返していったので、白根御池小屋で休憩しつつY君の戻りを待つことにします。


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小屋で買ったジュースに、山ではゴミになるだけのバイキンマンシールが付いていました。N君のフィザンはシコシコと紙やすりで塗装を落としたシルバーモデル。元の派手派手デザインが嫌だったので落としたらしいですが、ワンポイントあるとさらに可愛いのでは?と思ったので、そのバイキンマンをこっそり貼っておきました(笑)。シールに気づいたN君は「あれ?俺みたいに手で塗装を落とした人が他にいるのか?」
と思ったそうです(笑)。


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小屋から下は奥多摩よろしく、黙々と下りるだけでございます。


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下山後、車に乗って飯→温泉かな?なんて話していましたが、広河原山荘に付いた時点で12:00。けっこういい時間なのでお昼にすることに。この山荘は食べ物にけっこう力を入れていて、カレーも本格的だし牛丼もちゃんと美味しかったです。

駐車場に戻って車に乗り込んだ後は南アルプス街道にある天恵泉白根天笑閣へ。ここは大雪の日に行った温泉でもありますが、やっぱりいまいちかな(笑)。露天もないし、休憩スペースも小さいし…個人的にはお食事処も併設されている地域をあげて新設したような日帰り温泉施設みたいなのが好みなのです。

今回の北岳、初めて登る山というのもあって最高でした。稜線に張るテントに関しては色々と悩まされますが、山は毎度違う困難(死なないレベル)を突きつけられるから楽しいですね。

by yama-oson | 2013-07-28 20:39 | 山行 (南アルプス) | Comments(10)
Commented by kurosawa at 2013-08-22 13:32 x
Y君のフィザン、塗装落としたんですね!!
しかもヤスリですかー。僕も落とそうかな...
新たに塗装出来れば尚良しなのですが。
Commented by yama-oson at 2013-08-22 15:23 x
あ、塗装落としたのはN君ね。
紙やすりでやったらしいけど、少しづつ何日もかかったそうな(笑)。
でも、なんか無骨な感じになってカッコ良かったよ。
塗装ね〜。できたとしても、縮めたり、伸ばしたりしてる間に
塗装が剥がれてきそうだよね。
Commented by hikigrecord at 2013-08-22 20:29
初めまして!いつも楽しく読ませていただいてます。
osonさんのブログでテント泊についてすごい興味を持ち、最近デビューしました。
先日のお盆休みには僕も北岳の肩の小屋にテン泊(Khufu Tyvek)してきました。しかし、テント設営後に豪雨に床上まで土砂にやられてしまい泣きそうでした・・
ほろ苦い感じですが、osonさんの毎度違う困難(死なないレベル)を突きつけられるから楽しいっていうのはすごい分かるような気がします(笑)
またいろいろ参考にさせてください!
Commented by yama-oson at 2013-08-22 23:46 x
コメントありがとうございます!
肩ノ小屋でデビューですか?だとしたら相当エッジーですね(笑)。クフタイベックで土砂降りされるとやはり床上浸水するんですね…。僕が尾瀬であった大雨もすごかったですが、ギリギリ浸水はしないレベルでした。
そういう浸水してしまった、とかのレベルの困難って「自然の中にいるんだなぁ」って感じがしていいですよね。また遊びにきてください。
Commented by Yくん at 2013-08-23 16:10 x
スカイスケープは石突外して取り付けるんですよ。
取り付ける部分はターポリンになってるんだけどそれでもアカンかったね〜
シェルター問題切実。
Commented by ノブタ at 2013-08-23 17:22 x
以前北岳に登った時、白根御池にテントを張ったんですが、やっぱり稜線に張って見る景色は素晴らしいですね!
風はしょうがないですが…テントの破損は凹みます。
以前僕の友人は強風の白馬でGatewoodCapeを張ってましたが、さっさとポール倒してビヴィで熟睡してました。万能な道具じゃないので、そういう判断や準備が必要なのかもしれないですね。
Commented by まさ at 2013-08-23 22:06 x
なるほど・・壮絶な稜線の一夜だったのですね・・お疲れ様でした!
自分も北岳の時はMETA1Pで行こうかと思ってのですが、もしかしたらHUBBA HUBBA HPの方が安心かもしれませんね・・。それにしてもあの時の白馬よりすごいとは・・・!
Commented by yama-oson at 2013-08-24 11:30 x
>Y君
あれ?そうだっけ?俺が聞いた時に石突着けてるっていってた気がして。文章も直しておこうかな。ターポリンでも駄目かぁ。あそこは相当力がかかる場所だろうしね。

>ノブタさん
白根御池小屋は開けてる場所ではないですもんね。稜線強風の後にみるとオアシスのようでした。さっさとポール倒して、ってできる人はすごいですね〜。僕は恥ずかしいやら寝にくいやらでちょっと考えてしまいます(笑)。ならアライテントを持ちますね。でも確かにUL道具でアルプス等行くには色々と工夫が必要ですね。

>まささん
難しいジャッジですよね〜。90%ぐらいは大丈夫なんでしょうけどね(笑)。今回ぐらいの強風になった場合、心配になってきますよね。山はそれがほとんど予想できないに近い、ってところが難しいです。個人的にはシェルターでヒヤヒヤするのはあまり好きじゃないので、安心寄りの装備を持っていきがちです。
Commented by jackieboyslim at 2013-08-25 13:41 x
シェルター問題は確かに切実w
フロアレスシェルター(タープ)の時ははビビィ兼用を前提に考えて、もし強風に吹かれたならノブタさんが言う通りにサッサとポール外してシェルターにくるまって寝るかビビ寝に切り替えるのが一番じゃないかな。風って地面からちょっとだけ上を通るからビビ寝だと風の影響を受けにくい。
因みに80年代に入ってドームテントが発明されるまでの山岳テントはみんな非自立のシェルターなんだよね。で、強風の時はどうするかっていうと、やっぱり畳んでる。非自立が駄目なんじゃなくて使い方。もし豪雨も伴うようなら素直に山小屋へ避難&ビアで行きましょうw

飛ばされたくない、潰されたくない。守るべきモノが出てきた途端に人は弱気になる。シンプルなギアを持ってアルプスに行くなら自然に抗うよりも対処する方法。そこら辺の情報は共有されるべきだよね。僕もブログ書かなきゃw
Commented by yama-oson at 2013-08-26 00:24
ジャキさん、コメント欄でお久です〜!
ドームテントが発明されるまではフロアレスだったんですね。さすが三鷹の常連だと情報の深度が違う…。ドームテント以前ってコットンだったり…?ってそれは「点の記」の時代か。
今回もワンポールテントなんかは張ってないで包まって寝たほうがいいんですかね。とはいえ、包まって朝を向かえるのはできる限り避けたいじゃないですか(笑)。そのへん、僕はやっぱりかなり保守派なんですよね。テントでのんびり過ごすのがかなり好きなので、テントはオアシスでいたいみたいな。
基本的に二人ハイキングなのが守るべき者が多目になる理由だと思います(笑)。でもそのあたりのサバイバル感覚はジャキさんの夫婦ハイクを参考にしてまっす。そろそろまた書いてください!
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