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屋久島(2日目)

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2013年5月2〜6日、屋久島へ行って宮之浦岳に登ってきました。初日はかなり長い時間歩いたので小屋に着いた時はヘトヘトでしたが、2日目は九州で一番高い山、宮之浦岳を登る日です。楽しみ!



【登山ルート】
1日目:尾之間 → 尾之間歩道 → 乃木岳 → 尾之間大杉 → 淀川入口 → 淀川小屋(テント設営)
2日目:淀川小屋(撤収) → 花之江河 → 栗生岳 → 宮之浦岳 → 新高塚小屋(小屋泊)
2日目:新高塚小屋 → 高塚小屋 → 縄文杉 → ウィルソン株 → 楠川分れ → 白谷雲水峡


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昨日は休憩時間を除いても9時間は歩いていた計算。夜ご飯を食べた後はあまり記憶がありません。夜はさすがにそこそこ寒く、妻が寝づらそうにしていた記憶はあるのですが。僕の準備段階での想定最低気温は5℃程度。テント内の最低気温は5℃。想定気温ピッタリだったので僕は防寒着をすべて着れば問題無かったですが妻にはちょっと寒かったようです。

2日目もCTで6〜7時間はあるので4:00に起床して準備しましたが、結局小屋を出発できたのは5:30でした。小屋を出てすぐの淀川の水は本当に綺麗で透き通っていました。


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昨日歩いていた尾之間歩道の道とはまったく別次元の歩きやすい道。同じ山域でこれほどまでに登山道の雰囲気が違うのって経験したことないです。


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歩きやすい道をサクサク歩いていると左手に豆腐岩(高磐岳)が見えてきました。朝日を浴びてほんのり赤く染まっています。


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小花之江河。突然現れる小さな湿原。


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小じゃない、花之江河。淀川から先、山のまとまり方が八ヶ岳に近いかも。キュッと色んなピークがひとまとまりになっている感じが。


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道も明瞭で非常に歩きやすいです。ヤクザサの雰囲気も良し。水がとても豊富な山でいたるところで水が流れていたり、水たまりがあったり。僕の履いているデッド・マウンテンマゾヒストでは歩くのに神経を使います。少しでも水に濡れると水が侵入してくるという…。


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前方には栗生岳が見えています。見るからにゆるく登れそうで楽しそう。


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途中に右手に見えるロボットのような岩。名前はあるのでしょうか?


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9:20、宮之浦岳に登頂。快晴快晴。周りがバッチリ見渡せます。「雨が降ってしまうのは屋久島なら仕方ないよ…」なんてことになるのも覚悟していたのでこの予想外の快晴は嬉しいですね。しばし何を思うわけでもなく見渡していましたが人も増えてきたので下ります。


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焼野三叉路。縄文杉方面と永田方面の分岐。山と道の夏目さんは永田岳からの眺めや永田の町並みがオススメとのことでしたのでまた屋久島に来る機会があれば、今度はそっち方面へ下りてみたいですね。今回は初屋久島ということで一度は縄文杉や白谷雲水峡を見ておきたいのです。


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気持ち良い登山道。


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大きな岩(平岩だと思う)。その足元は支えの枝が添えられています。これは関東の山でもしょっちゅう見かけるのだけど、何なのでしょう(笑)。誰か由来を知ってる方はいますか?見かける度に笑えるので気になっています。


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11:00、第二展望台手前で昼食。淀川〜宮之浦岳間はけっこう人がいたのですが宮之浦岳を過ぎると一気に人がいなくなりました。一人もすれ違ってないかも。遮る木々もない場所なのでかなり暖かく(暑い)、25℃くらいはあったと思います。尾之間のパン屋さんで買っておいたサツマイモパンが美味かった〜!


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その時にセルフタイマーで撮った二人写真。僕は人に写真を撮ってもらうのは(撮ってあげるのも)好きじゃないので二人で写っている写真は少ないのですが、やっと撮った写真がピンぼけ。一応ピントは合わせているつもりでも不安定な石とか地面に置いて合わせるとどうも上手くいかないことが多く。やっぱりゴリラポッドぐらいは持っておこうかな。ということで、これを書いている今買いました(笑)。


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坊主岩。ガンダムでララァの乗るエルメスに似てるなぁ。エルメス岩だ。ここは開けていて見晴しもいいので夫婦でひとしきり写真を撮り合いました。さ、新高塚小屋へ向かいましょう。今日のペースはすごく順調。


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と、めの前にヤクザルが!おお〜と思ってカメラを構えたら交尾しだしました(笑)。妻は猿に対して警戒心が強く「目を見たらだめだよ!襲われるよ!」と脅すのでなんだか僕も緊張してソロリソロリと脇を抜けさせていただきました。


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と、今度は近くでガサガサッという音が。見るとヤクシカでした。実は尾之間歩道でも見かけたのですが向こうのヤクシカは警戒心が強いのか、姿もろくに見せないうちにキューン!といって逃げてしまいました。しかし、小屋付近に住んでいるであろうこのヤクシカはまったく逃げないどころか「あ、何?なんか食べ物くれるの?」とばかりにのんびりしています。


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12:30、新高塚小屋に到着。早すぎ(笑)。みなさん、ここでテントを張る場合は小屋前のウッドデッキに張るみたいですが我々のテントは非自立式。どうしようか〜なんて言ってると一人の男性が近づいてきました。どうやらその方は屋久島を管理している方?のようで。少しお話すると「屋久島では基本的に小屋泊で、入れない場合はテントもOKなんです。新高塚小屋は今は空いてるので小屋で寝てください」とのこと。

日本の山のルールって微妙なものが多いけど、これもそうだと思っています。GWなんて100%小屋は溢れるので僕があと2時間遅く到着したらテントしかないでしょう。ボケーっと小屋の前に座っていて2時間後に「ハッ!」っと正気を取り戻して小屋が一杯だった場合はテントしかないわけですよ。要は待っていればいいわけで。しかも「小屋泊のほうが嬉しいのだけど」という人もいっぱいいると思うのでこんな時はテント泊したい人は小屋を空けておくほうがいいと思うのですが…(実際、15時頃に小屋が一杯になる前から周りにテントが立ちはじめました)。

しかし!ルールはルール。しかもそれを管理している方から直接聞いてしまったのでは無視するわけにはいきません。僕はテント泊に未練タラタラでしたが、妻に「ルールに従いましょう」とピシャリと言われて気持ちを切り替えました。


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恐る恐る中に入ってみると…意外と綺麗。こうして写真でみると汚く見えるのですが実際に中で寝床の準備などしているとすごく綺麗に感じました。そして13時前の段階では小屋の中はガラガラでした。昨夜、少し寒い思いをした妻的には暖かい小屋の中のほうがいいのかもしれません。


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13時には寝床のセッティングが済んだので小屋前のウッドデッキでゴロゴロ。お茶を飲んだり靴を乾かしたり本を読んだり。しかし、徐々にテント泊の人が到着しだしてウッドデッキから木の根本とか色々と移動しました。時間が余りまくり(笑)。小屋前にはずっと2〜3頭のヤクシカがウロウロしていました。「あ、シカだ!」なんて騒がれていたのは最初だけで、あとは普通にそこにおりました。


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やることもないのでサクッと食べてサクッと寝ようということに。16時には夜ご飯。僕はガーリックフライやオニオン、パスタ用バジルクリームソースなどを投入したクスクスを、妻はマルタイの棒ラーメンを夜ご飯としました。マルタイの棒ラーメン、今更ですが美味いですね!侮っていました。妻のを少しもらったらめちゃ美味でした。これは選択肢に入れたいです。

食事の後は小屋に入って本などを読んで過ごそうかと思っていましたが隣にソロの若い男性がいたので、自然とおしゃべりをしていました。屋久島は2度目であるとか、淀川へ抜けるだとか、厳冬期の赤岳に登っただとか。18時くらいまで色んな話をして眠りにつきました。

僕はバッチリ耳栓をして目をつむっていたので気づかなかったのですが、19時を過ぎてみんな眠りに入った頃、突然小屋の中にヘッデンの男性が現れて「すいません!!」と大声を出したそうです。妻の話では、その男性は小屋への到着が想像以上に遅くなり疲労もかなり溜まっていたのでテント泊は無理だと判断して「すいません!」と声をかけて眠れるスペースを探していたのだそうな。そして僕の隣の青年が場所を空けてその男性は無事に休むことができた、と。確かに、夜に一度隣の青年がグイッと近づいてきた記憶がありました(笑)。その時は「寝相がワイルド〜」と思っただけですが、そういうことだったんですね。

その男性が大きな声を出した時、妻は心底ビックリしたそうな(笑)。無事で何よりの小さな出来事でした。

by yama-oson | 2013-05-04 20:51 | 山行 (その他)

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