日陰名栗山(前半)
2013年 02月 03日
日陰名栗山といえば少なくとも僕の周りでは有名で、
見晴も良くて晴れていれば富士山もバッチリ見えると聞いていました。
僕の大好きな石尾根上にあるので見晴の良さは想像がつくのですが
奥多摩小屋のあたりも相当見晴がいいため、いつもつい、雲取山方面に向かっていました。
さすがにそろそろ行ってみないとな、ということで平日を絡めた日〜月の行程で、
久しぶりにソロで行く事になったのですが、今回の山行はばっちり孤独を
感じることができるものになりました(笑)。
いつも使っているデジタル一眼のOM-Dではなく、CONTAX T3で撮影した写真なので
アナログ感溢れるフィルムの粒子があの日の孤独を思い起こさせます。
今回はちょっぴりセンチメタルな雰囲気でブログを綴ろうと思います(笑)。
【登山ルート】
1日目:鴨沢 → 七ツ石小屋 → 千本ツツジ → 日陰名栗山 → 鷹ノ巣山避難小屋(テント設営)
2日目:(テント撤収) → 水根山 → 城山 → 六ツ石山 → 奥多摩湖 → 鴨沢
小袖乗越の駐車場
9:00頃、鴨沢に到着。鴨沢の駐車場は15台程度しか停められないので
埋まっていることが多いのですが、この日は3台ほど空いていて停めることができました。
小袖乗越の駐車場
9:30、登り出します。いい天気!富士山もよく見えそう。
前日は2月なのに異常に温かい日で東京でも昼間は20℃近くまで気温が上がりました。
天気予報ではこの日もかなり温かいということで、夜中になっても気温は
-5℃までは下がらないだろうと予想。寝袋はナンガ300SPDXにしました。
何も羽織らずに歩けるぐらい温かいです。だいたい6〜8℃前後。
ONEはとにかく大容量なので冬山装備にはもってこいですね。
Rab Infinity Jacket、GooseFeetダウンパンツ、ナンガ300SPDX、
SOTO SOD-300、クフ・タイベック、その他もろもろ必需品(笑)、
1泊2食分の食料と水1L+山専ボトル800ml満タンのお湯、で9キロくらいですかね。
一応目的地は鷹ノ巣山避難小屋なので1.8Lでちょうど足りるでしょう。
昼はパンと山専ボトルのお湯を使ったコーヒー(-200cc)、
夜はラーメン(-500cc)、朝はパスタ(-400cc)、残りは飲料という計算。
できればもう少しゆとりがほしいですが、避難小屋の近くに水場があるようなので
まぁ、最悪そこで汲めば1泊2日は大丈夫じゃないでしょうか。
パンを食べてお昼にします。富士山がすごく綺麗に見えますよ。
すると比較的今っぽい装備の人懐っこいおじさんが「どちらからですか?」と
話しかけてきました。僕は普段、1言2言話して「では」と別れることが多いのですが
そのおじさんのテンポが割りと合っていたので珍しく30分以上話し込みました(笑)。
(このペースで行くと避難小屋に早く着きすぎて暇になるぞ…という理由もありました)
こういう会話自体が夫婦で行くと生まれ辛いので貴重な経験でした。
12:50頃、おじさんに挨拶をして先に出発。雲取山と鷹ノ巣山の分岐では
今まで左にしか行ったことがなかったので、右に進むことが感慨深いです(笑)。
新しい世界へ踏み込むワクワク感とでもいいましょうか。大袈裟ですけど。
来て良かった…。防火帯なので元は人工的に作られた開放感なのではあるけど…
それでも今となっては立派な登山道として存在しているわけで、とにかく好きです。
手前から高丸山、日陰名栗山、鷹ノ巣山かな?意外とアップダウンあるなぁ…。
このあたりはちゃんと巻き道が用意されているので、つい楽をしてしまいます。
山より道具のULGさんも書かれていた(気がする)が、
巻き道って日陰の道を選んだ気分になる(笑)。性格によって感じ方が違うかもなぁ。
絶対にメインの尾根しか通らない人とか、巻けるところは巻く人とか。
僕は"頂上に拘らない"って感覚はU.L.スタイルで登山するようになってから知りまして、
それまでは固定概念で"頂上は踏むもの"と思い込んでいました。
振り返って撮影
次の頂上は日陰名栗山。これは巻けない。ここを見に来たのです。
うん、確かにこの山はフラットな場所が多い。キョロキョロしながら歩きます。
鳳凰小屋のテン場が何個か入りそうな広さです。
さすが標高がそこそこあるので、スパイク無しで歩ける程度の残雪が多め。
ここかぁ。ここが日陰名栗かぁ。と一人感動しておりました。
冬だから木々の葉は落ちて向こう側が見えるけど、夏だとあまり展望はないかもしれません。
さて、と時計を見るとまだ14時過ぎ。やはりまだまだ時間があります。
ここに来るまでに見てきたフラットな適地を思いながらも、
あまりに時間が早いので予定通り鷹ノ巣山避難小屋を目指すことに。
頂上を過ぎて「逆に登ってくることはありえない」と断言できるような急な斜面を
避難小屋へ向かっておりていく途中、右手にとても開けた場所がありました。
木々もなく非常に開放的で、さらには富士山が丸見え!
休憩も兼ねて20分ぐらい悩みましたが、風も強いし、できれば水も補給したいし、
なにより時間が早すぎるし…ということで、やはり避難小屋という結論に。
時間はたっぷりあるのでのんびり斜面をくだっていきました。
by yama-oson
| 2013-02-03 20:15
| 山行 (奥多摩・秩父)