北横岳
2011年 12月 18日
登ったといってもロープウェイで標高2240mまで一気に登り、
そこから1時間ほどで2480mの横岳頂上なのでゆるゆるお散歩コース。
雪山デビューなのでちょっと緊張しながら歩いてきました。
前回登ったのが11月中旬に行った雲取山なので、約1ヶ月ぶりの山歩きです。
去年ぐらいから行ってみたいと思っていた雪の北八ヶ岳に行くことになりました。
行ってみたいとは思っていたもの、雪山というとネガティブなイメージばかり浮かびます。
雪山…遭難、吹雪、ホワイトアウト、凍傷…ビビリな僕は雪山は別次元と思っていましたが
積極的な妻が色々と情報収集をして「この時期の北八ヶ岳なら雪山装備でなくても行ける」
という結論を導き出し、行動時間なども考慮して北横岳に登ることになりました。
地図上のCTは山頂駅から北横岳の往復で約2時間!かなり短いです。
「もっと歩きたいな〜」と思いましたが、石橋を叩いて渡る性格の僕らは
雪山デビューはこれぐらいでいいだろうということで納得しました。
となると気持ちを切り替えて、僕は寒さの情報を得ることを一番の目的に設定。
【登山ルート】
山頂駅 → 坪庭 → 北横岳ヒュッテ → 北横岳 → 坪庭 → 縞枯山荘 → 山頂駅
寒さの情報を得るには-15℃くらいまで下がってもらいたかったです。
頭
ポリエステル ビーニー
シャミース ヘッドバンド / モンベル
上半身 (内側から)
フラッドラッシュスキン ロング / ファイントラック
ジオライン MW / モンベル
ラディアントハイブリットフーディ / アウトドアリサーチ
アクソンプロゴアテックスジャケット / ミレー
下半身 (内側から)
ジオライン MW / モンベル
アルパインライトパンツ / ノースフェイス
足元
ファイブフィンガー コンフォートソックス / ノースフェイス
PhDアウトドアミディアムクルー / スマートウール
マウンテンマゾヒスト / モントレイル
ラトックミッドゲイター / ラブ
スノースパイク / スノーライン
その他
シャミース ネックゲーター / モンベル
パミールウィンドストッパーグローブ / ノースフェイス
以上です。
一応-15℃でギリギリいけるラインを目指してみました。
で、実際には-10℃でギリギリでした。それか丁度よいくらいかな?
停滞するとジッとしていられないくらい寒いのですが、
歩き出すと10分ほどで暑くもなく寒くもない状態になりました。
それはどうなのだろう?雪山は初めてなので基準がわかりません。
直感に従うとすれば、もう少し暖かい要素を足したい感じでした。
標高差も200mほどしかなく、距離も短いので体が暖まる暇がなかったので
もっと体を動かす状況であれば丁度よいかもしれません。
マウンテンマゾヒストで雪山に行けるか?ということでした。
僕はガルモントのタワーGTXというそこそこガッシリした登山靴も持っているので
それを履くのが無難なのですが、実験ということでマウンテンマゾヒストを履いてきました。
ノースフェイスの5本指ソックスの上に、スマートウールのソックス2枚履きしましたが
-10℃でまさにギリギリな感じでした。
体の部分と同様に、歩いている時は指先まで血が通っている感じですが
停滞すると徐々に足が冷えてきます。
それでも10分程度止まったぐらいではなんともないのですが
30分以上止まっていると徐々に指先が冷たくなっていくのがわかりました。
ただ、耐えられないほどではありませんでした。
なので僕の場合は、もし-10〜-20℃クラスの雪山に行く時にはなんらかの工夫をするか
素直にガッシリ登山靴のガルモントで行くのが良いといえそうでした。
ガルモントで行くのは最後の手段に取っておいて、VBLで行けたらいいな〜と思案中。
一番違うのは中にモンベルの薄いダウンジャケットを着ているところでしょうか。
なので上半身は暖かいはずなのですが、全体的に僕よりも寒がっていました。
"暑さ・寒さというのは個人差がある"とは聞きますが、すごく実感しました。
ごくたまにハラハラと粉雪が舞いましたが、この日は雪はほとんど降りませんでした。
(奥に人がいるのが見えます)
南峰よりは風は強くないですが、セルフタイマーを設定し地面に置いたカメラが風で倒れました。
その中のガイドさんが「今何度かわかります?」と僕に聞いてきたので、
スントのコメットを確認して「-18℃です」と答えました。どうりで寒いわけだ。
するとガイドさんが「いや、-18℃だと鼻毛が凍るからそれはないよ」と言います。
妻の温度計などと照らし合わせると、どうやら現在も-10℃ほどらしいのです。
え〜!ということはコメットがお狂いになられたということ。
前回の奥多摩縦走メンバーから「コメットいいよね〜欲しいな〜」と
散々もてはやされたコメットですが、狂われたのでは意味がありません。
僕は温度計で気温を調べるのが大好きなのでなんとか正確な温度計が欲しいのです。
多少重くともちゃんと計れる温度計…探すか〜。
コンビニで買ってきたカップラーメンとおにぎりを食べます。
ゴアのジャケットを脱いでモンベルのダウンジャケットを羽織ります。
暖かい!当たり前ですがダウンを着ていれば30分くらいは平気で座ってられました。
しかし、僕のエバニューのアルコールストーブは着火せず。
気温が低すぎるのでしょうか?あまりに寒いので面倒くさくなり、
妻のガスバーナーで1リットルほどまとめて沸かしてもらうことに。
しかし、時折フッと吹く強めの風に風防が飛ばされたりするので手で持ったり、
そうこうしているうちに段々と足が冷えてきて寒いし、鼻水出るし。
ただお湯を沸かすだけなのですが、なかなか難儀しました。
僕はなんとか問題無いレベルでしたが、妻は「寒すぎて死にそうだった」ともらしました。
雪山でご飯を作るというのはなんとも気合がいることですね。
他の3シーズンとはまた違った美しさがあるように感じました。
だからこんな寒い思いをしても雪山に登りたくなるのでしょうね。
薪ストーブの香りのする薄暗い小屋の中から白い雪の世界をのぞくって、なんかいいですね。
なんとも言えない気持ちになりました。
(結果、登りのロープウェイに乗る前に落としたようで、係の人が拾ってくれてました)
それ以外に大きな問題はなく無事に下山することができました。
ほとんど汗もかいていないので、この日は温泉にも寄らずにすぐに東京に戻りました。
今回の北八ヶ岳は本当にいろんな事を身をもって知ることができました。
これくらいの寒さの中、テント泊するのはなかなか難しそうだな…。
次日帰りで行く時はもう少し足を伸ばして4〜5時間の行程のコースを組みたいです。
by yama-oson
| 2011-12-18 20:25
| 山行 (八ヶ岳)