黒部五郎岳(1日目)
a0207672_235592.jpg
2011年8月31〜9月2日、2泊3日で黒部五郎岳に登ってきました。
今回のこの山行は妻と二人で行ったのですが台風のせいで色々と計画を変更するハメに。
最後の下り30分はもう文字通りヘロヘロになって下山したのでした…。



タイトルは『黒部五郎岳』となってますが実際に僕らが行きたかったのは雲ノ平。
僕は雑誌で"日本最後の秘境"という枕ことばにつられて気になっていたのですが、
雑誌というのは多くの人が見るものでして、みなさん同じように魅力的に感じたのか
今年はなんだか雲ノ平が大人気のようです。
いろんな人のブログでも雲ノ平のことは良く出てくる気がします。

僕らが当初計画していたのは、
折立→太郎平小屋→黒部五郎岳→雲ノ平→折立という3泊4日の行程。
最終日が少し大変ですが雑誌などでも紹介されるようなスタンダードなルート。
そのルートを基準に食料などの準備を進めたのですが、
僕らが北アルプスを歩いている時に大型台風が直撃しそうであると判明!
それは出発2日前、前日になっても変わらずルート変更をすることにしました。

僕らが一番目指したい雲ノ平あたりが台風の直撃日になりそうなので、
むしろ雲ノ平を先に回ることにします。
そして、これは初日に歩きながら決めたことなのですが
山行の最終日が一番台風の危険にさらされそうだったので
初日に雲ノ平まで行ってしまおうということになりました。
それは初日に10時間ほど歩く必要がある、ということを意味するのですが…。

【登山ルート】
1日目:折立 → 五光岩ベンチ → 太郎平小屋 → 薬師沢山荘 → アラスカ庭園 → 雲ノ平(設営)
2日目:雲ノ平(撤収) → 三俣山荘 → 三俣蓮華岳 → 黒部五郎小舎(小屋泊)
3日目:黒部五郎小舎 → 黒部五郎岳 → 赤木岳 → 北ノ俣岳 → 太郎平小屋 → 折立


a0207672_23553872.jpg
前日の夜22時、東京を出発。有峰林道の手前に到着したのが午前3時頃。
この有峰林道は午前6時からでないと開かないのでそれまで駐車場で仮眠します。
が、まったく寝れず。車で仮眠というのはとても苦手でまったく寝れません。
結局睡眠時間ゼロで登山口を目指します。

ちなみに、この写真のタクシーには男性3人組が乗っています。
何気なく認識していたこの3人がこのあとずっと山行を共にすることになるのです…(笑)。


a0207672_23554142.jpg
6:40、登山口の駐車場でパンを食べて準備運動をして出発!
この景色…いろんなブログで見ていた登山口です。

2時間ほどは樹林帯の中を積極的に高度を上げていくことになりますが、
そこを抜けると歩きやすいように道が整備された登山道になり視界も開けます。


a0207672_2355447.jpg
今回はJAMを背負ってきました。先日尾瀬をご一緒した夏目さんは
「JAMは中にマットを這わせるとフレームになって良いですよ」と言われていたので
パッキングの際に何度か試したのですが3泊4日の食料を入れようと思うとキツかったので
今回はマットを外付けで行くことに。あまりギュンギュンに太らせなければ
JAMもそこそこ安定していると再確認しました。やはり使えそう。
すべてパッキングした状態を家で計ると12kg弱でした。
3泊4日で12kgを切っていれば、まぁまぁじゃないでしょうか。


a0207672_2355473.jpg
9:40、五光岩ベンチを通過。
実はここまでに、例の前を走るタクシーに乗っていた3人組に話しかけられました。
(タクシーを降りる時に姿を見たので覚えていました)
突然ビデオカメラと一眼レフカメラをこちらにグイグイむけて撮影しながら
「今日は、どこまで、いきますか?」とカタコトで質問してきたのです。
どうやら韓国の人のようです。「太郎平小屋まで」と答えると「そうですか!」と笑顔。
自分たちは雲ノ平まで行ってしまう、とだけ会話して別れました。
しかし…なんだか無遠慮な印象でした。いきなりカメラで撮影されたのですから。
後ろから歩いてくる3人は大声で話すので山に響いております(笑)。
海外の人なのでそのあたりは文化の違いでしょうけどね。

しかも、雲ノ平までって10時間近くあるんだよ!?と、この時は一日で雲ノ平まで行くなんて
無理ではないにせよ、かなりハードで健脚な人だけができる芸当だと思っていました。


a0207672_23554988.jpg
気を取り直して再出発!向こうに薬師岳がドーンとそびえております。


a0207672_23555233.jpg
しかし、歩きやすいなぁ〜!なんて感激していると目の前にガスゾーンが…。
避けることなどできるはずもなく、ガスの中を進みます。真っ白!


a0207672_23555529.jpg
10:40、太郎平小屋に到着。と同時にガスもほぼ晴れました。


a0207672_2355583.jpg
ここでは奥さんと一緒にラーメンを注文。これがなかなか美味しかったです。

ここで重要な決断をしなければなりません。
"予定通りこの太郎平小屋で1泊する"か、"このまま雲ノ平を目指す"か。
情報をまとめると3泊4日のうち、最終日が台風直撃っぽいことはわかってきました。
今日頑張れば2泊3日に短縮できるため、台風直撃の最終日を削ることができます。
ここまでかなり良いペースで登れているのでコースタイム通りの10時間はかからないかも。
二人で考えてちょっと頑張って雲ノ平を目指すことにしました。
さっき韓国の人達の"初日で雲ノ平コース"を「大変そうだな〜」と他人事で聞いてたのに
まさか自分がそれを実行することになろうとは…。でも台風だから仕方ないね。
しかし…あの3人組はまだ来てないが、大丈夫だろうか?


a0207672_2356111.jpg
昼食後は薬師沢まで一度下ります。この下るのって本当に凹みますよね。
縦走だから仕方ないんですけど、せっかく苦労して稼いだ高度をみすみす下げるという…。


a0207672_2356490.jpg
こんな感じで谷底にある沢まで下り橋で渡ります。


a0207672_2356667.jpg
12:50、薬師沢小屋に到着。
こじんまりとした小屋ながらも、沢の側の森の中に建っているので秘密の小屋みたいです。


a0207672_2356104.jpg
薬師沢小屋から雲ノ平へ向かうには、この赤い吊り橋を渡らなければなりません。
けっこうスカスカで高度感は満点。「気合入れていけよ。ここから少し違うぜ」って
試されている気分になります。まるでRPG。ワクワクしますね。


a0207672_23561336.jpg
これが噂の急登…。樹林帯だし、地味にきつそうな印象。でも、やるしかない。
と、半分も登らないうちにポツポツと雨が…。ポツポツはすぐにザーザーに変ったので
レインウエアとザックカバーを着用して再び急登に取り付きます。
さすがに妻がグッタリしてきました。気付くとだいぶ後ろのほうを登っています。
「頑張って!」と激を飛ばしながら登ります。


a0207672_23561792.jpg
2時間ほど登ると視界は開けて木道の再登場。歩きやすい!


a0207672_23564455.jpg
15:45、アラスカ庭園に着いた頃には時折空に晴れ間が。
しかし雨は未だにハッキリとは止まず。シトシト降っては弱まる、の繰り返し。


a0207672_23565313.jpg
ああ…晴れていたらもっと心からこの景色を楽しめただろうに…
9時間歩いた後でなければもっと余裕があっただろうに…と思わず弱音を吐きそうに。


a0207672_2357950.jpg
16:30、雲ノ平山荘に到着。
雑誌で読んで知っていましたが、リニューアルしたての綺麗な小屋です。
中でテン場の受付をして三ツ矢サイダーを飲みます。僕も妻もヘットヘト。
しかし、この雲ノ平山荘のテント場は山荘からさらに25分ほど歩いた先です。
僕も辛いですが妻はさらに辛そうで、残って無い体力を振り絞って出発です。

ちなみに、この写真の2階から顔を出しているオレンジのウエアのおじさま、
この方も最後のほうまでご一緒することになります(笑)。
平日に行くと人が少なくて出会いが濃厚になりますね〜。顔を覚えてしまいます。


a0207672_23571749.jpg
トボトボとテン場を目指します。妻は遥か後ろ…。


a0207672_23572443.jpg
17:10、テン場に到着!ご覧のとおり5張りほどしかないので場所はけっこう選び放題。
今回は夫婦でありながら1人用テントをそれぞれ担いできたので
なるべく近くに張れそうな場所を探してテントを設営しました。
そしてなんとかご飯を作って食べ、台風の影響を心配しつつ就寝。
この日は雨だったのと、あまりの疲れで写真はこのあと撮ってません(笑)。

夜、やや強めの風やパラパラといった雨の音に「台風!?」といちいちビビってましたが
なんとか少し眠ることができました。いやぁ…半端なく疲れた!


人気ブログランキングへ

ブログランキングに参加しています。
良かったら左のボタンをクリックしてください。



by yama-oson | 2011-08-31 20:08 | 山行 (北アルプス) | Comments(4)
Commented by AkinoriMurakami at 2011-09-05 08:52 x
おぉ、ついに行ってきたのですね。
しかしよりによって台風とは。。
僕の「雨男」なんか目じゃないですね。「台風男」の称号がよく似合いますよ。

それにしても、いい眺めですね!僕も来年には行ってみたいな〜。
もちろん晴れた日に!
Commented by yama-oson at 2011-09-05 10:01
どうも!
いやいや、台風は結局当たってないですから、台風男ではないですよ〜!

個人的には雲ノ平までに太郎平小屋で1泊することをオススメします。
じゃないとクタクタで最後の秘境どころの話じゃなくなってしまいます(笑)。
Commented by arata at 2011-09-05 11:36 x
またえらい日に行ったね。
こちらは雨風強くてさすがに山という選択肢はなかった。笑
タイミング良くこの前山で登山歴40年のおっちゃんと話す機会があって、
黒部五郎岳が最高だからいつか行くと良いと
イチオシだったので気になってたんだよなぁ。続き期待してます〜。
Commented by yama-oson at 2011-09-05 15:53
うちらも奥さんが有給とってなければ行かなかったかもしれません(笑)。
3泊4日だと動かせれないんですよね〜。
黒部五郎岳は最高でした!カールがとても美しいです。
あれだけの雨の中においてもなぜか黒部五郎岳の周りだけは晴れてました。
また続き書きますね〜。
<< 黒部五郎岳(2日目) 乗越浄土 >>