塔ノ岳
2010年 10月 27日
基本的に妻と登っていますが、今回は平日に集まれる友達と結成した"平日登山部"
という部のメンバーと登ってきました。部といってもただの友達の集まりですが…。
「行こう行こう」と言いつつも、なかなか実行に至らないのが大人の集まりの常ですが、
今回はなんとか3人集まりました。Y君とT君と僕の3人です。
ルートをどうするか?僕も言っても初心者ですし、他の2人は久しぶりの登山の様子。
「それならば近いしいろんなルートを組める丹沢でしょう!」ってことで丹沢に決定。
「どうせなら鍋割山も経由して鍋焼きうどんを食べようぜ」なんて理由から
当初は、大倉 → 三ノ塔 → 塔ノ岳 → 鍋割山 → 二俣 → 大倉、という
丹沢をグルッっと歩き通すルートに決定しましたし、実際そのつもりで登り始めました。
が、実際に登りだすとけっこう大変でして…時間に限りもあるので
鍋割山・二俣をショートカットした以下のルートに変更することになりました。
【登山ルート】
大倉 → 三ノ塔 → 政次郎ノ頭 → 塔ノ岳 → 金冷ノ頭 → 堀山の家 → 観音茶屋 → 大倉
順調に進み、7:20大倉に到着。しかし近いですね〜!これは便利です。
そんな気持ちとは裏腹に、空はどんより曇っております。
そういえば、奥多摩とかのほうは登ってるので"周りが全部山"みたいなことはあるのですが
海が見えるというのはけっこう新鮮です。いや〜これはこれでいいですね。
赤いシャツのY君、この時はまだ余裕の見える笑顔でございます。
「おいおい、丹沢で何言ってるんだよ」という声も聞こえてきそうですが、
地味にアップダウンが繰り返さえるのです。やっと登ったと思うと下りる。
下りたと思ったら登る…という精神的にチクチクくる尾根でした。
もうちょいだ!もうちょい…といっても、あと2時間くらいかな。
そしてここでT君もやや顔色が悪くなってきました。
とたんに無口になって、冗談も通じません。だ、大丈夫か…?
おそらく二人とも寝不足などが祟ったのかもしれませんね。
フリーランサーってどうしても生活が不規則になりますから(自分も直さねば)。
コースタイムで4時間15分くらいのところを約6時間かかりました…。お疲れ様!
本当はこれぐらいの時間に鍋割山に着いて暖かい鍋焼きうどんでも食べているイメージ
だったのですが、そんな理想とはほど遠いとこにおります、僕ら平日登山部。
「尊仏山荘でなんか食べよう」ってことになったものの、食事はカップヌードルのみ。
想定外だった…なんか素うどんとかなんかあるかと思っていた…。鍋焼きうどん…。
と嘆いても仕方ないのでカップヌードルを3つ注文。ズズッといただきました。
しばし休憩して作戦会議。現在14時前。鍋割山を経由していては日が暮れる前に
下山できないかもしれないので、ルート変更を決断。
鍋割山はショートカットして、堀山の家を経由する直南ルートをとります。
ヘトヘトの僕らを見て小屋のおじさんが声をかけてくれます。
「帰りはどんなルート?ヘッ電は持ってるの?」と。持っている人と持っていない人が
いるのがわかると「どんな時も非常用にヘッ電は持ちなさい」と諭されました。
「そうですよ!」と一人ヘッ電を持っている僕は得意げです。
アルプスのように派手な山ではないけれど、丁度良い大きさの山だな、と感じる景色です。
少し小屋で仮眠したT君は笑顔ですね。良かった良かった。一時はどうなることかと。
しかし、Y君はこの段階ですでに遅れはじめています。
実際、膝が完全に笑ってしまっているらしく、階段状の登山道をまともに歩けません。
ストックも持っていないので、そこらへんで拾った棒を杖にして下山します。
久しぶりなので仕方ないのですが、そのあまりにヨボヨボ具合(おじいさんのよう)に
"ご老公"というあだ名を付けました。ご老公、頑張ってください。
「何?どうしたの?」と近寄ってみると赤くてちょっと怖い実をつけた植物が。
「これ、なんか怖くない?」とY君は言いますが、植物にそれほど興味の無い僕らは
「そうだね」という感じでまた先に下ります。
あれ、絶対にみんなを呼び戻すために声をあげてるんだ(笑)。
興味ないといいつつ、この赤い実の植物を思い出した!
これはおばちゃんが教えてくれたマムシグサって植物だ。
この茎の部分がマムシの柄みたいに見えるので、そんな名前がついてるのだとか。
僕とT君は彼のほうへ近寄るということはしません(笑)。
この写真の段階で16:30…こんなギリギリまで山にいることはまずありません。
ちょっと周りが暗くなってきたので、焦ります。頑張れ、ご老公っ!
大倉まではあと舗装された道を10分ほどで到着です。いやぁ〜ギリギリでした。
休憩時間も含めたら9時間30分、山の中にいたことになります。
お腹ペコペコなので駐車場の横にあった蕎麦屋に入ることに。
ここは店の雰囲気も良くでなかなか美味しかったです!
そして帰りの道中にあった日帰り温泉に立ち寄って汗を流して帰りました。
今回の丹沢、すごいいろいろと勉強になりました。
やっぱり自分の力を過信してはいけないですね。
考えてみれば当たり前ですが、山の大変さは標高に比例しないですね。
「1,500m程度の山でしょ?余裕じゃん」なんて、少し舐めていたのも事実。
あと、初めて・久しぶりの人の為には、もっとゆとりあるルートを選択すること。
9時間30分は久しぶりの人が経験する行程じゃないです。
次は、もうちょっと慎重にルートを考えねば!
by yama-oson
| 2010-10-27 20:21
| 山行 (丹沢)