鳳凰三山(1日目)
2010年 10月 10日
風邪を引いた妻を家に残し…一人、南アルプスを目指したのでした。
「さぁ、明日は1泊2日で鳳凰三山だぞ!」とワクワクして就寝した前日。
いざ起床してみると妻の体調が芳しくないようで、どうやら風邪っぽいとのこと。
理解ある夫であれば「そっか。じゃぁ今日は止めて今度にしよう」となるでしょう。
しかし…僕はどうしても行きたかったのです。完璧に準備してあるし…。
冷静に考えれば「今度でいいじゃない」って思えますが、その時はどうしても山に行きたく
「じゃぁ、安静にしてて。俺は…一人で行っていい?」という台詞が出たのです。
呆れながらも「気をつけてよ」と送り出してくれた妻。ありがとう(涙)!
5時頃家を出て中央道を経由して韮崎ICで降り、青木鉱泉に着いたのは7:40頃。
ここまで微妙に降っていた雨も霧に変り山々に溢れています。
駐車場の受付やストレッチなど準備をして、8時前に出発!
【登山ルート】
1日目:青木鉱泉 → 白糸滝 → 五色滝 → 鳳凰小屋(設営) → 地蔵ヶ岳 → 鳳凰小屋
2日目:鳳凰小屋(撤収) → 観音岳 → 薬師岳 → 青木鉱泉
ズッシリとしたザックが肩に食い込みますが、初めてのソロテント泊にワクワクです。
…看板の上にサンダルがある。
山々はまだ完全に目覚めていないような雰囲気です。
思っているより濡れないし山の緑が鮮やかになるので、前向きに楽しむこともできます。
しかし…このドンドコ沢、なかなか手ごわいです。
暑いのもありますがけっこうな急登で、汗が吹き出してきます。
さらに頭上を木々で覆われているために、景色もあまり変わらないのでもくもくと登ります。
本当は沢沿いに歩いていて時々滝があるのですが、それを楽しむ余裕はなく。
というか、正直あまり途中の記憶がありません(なぜだ)。
ちょっとリフレッシュ!ということでザックを下ろして滝へ向かいます。
デ、デカい!そばにいると水しぶきが心地良く、なかなか見ごたえもありました。
さぁ、リフレッシュも完了したので先を目指します。
やっと、やっと雰囲気が変わったよ〜(喜)!
すごい!なんか昔の偉い人のお墓かのような、異様な存在感があります。
すぐにテントの受け付けをすると、高橋克実似のご主人に場所を指定してもらいます。
「この後混んでくるからなるべくお隣りとくっつけてね」との注意点も。
なので前室部分をしっかり伸ばせず、しわしわの前室になっております。
僕が到着した段階ではテントは5〜6張りだったのですが、その後満杯近くになりました。
事前の情報収集で「鳳凰小屋のテン場は狭いのですごい混むよ」と知っていたので
最後の1時間くらいは疲れた体にムチを打って、かなり飛ばしたのでした。
もっとこう「張れれば別にどこでもいいよ」って、雄大な人間になりたいものです。
すごく急いで来てここまで昼ご飯を食べていないため、ササッと昼食を作ります。
…何を食べたっけ?忘れました(笑)
今日のうちに地蔵岳のピークだけ踏んでおき、明日は近道しようという算段です。
とっくの昔に雨は止み、青い空が広がっております。
地面が砂浜のようになっていてちょっと楽しい半面、すごく歩きづらいです!
ここまで6時間歩いてきてフラフラの足にもこたえます…。
部分的に紅葉が始まっていたりしてなんとも美しいです。
何が一体どうするとこんな大きな岩が、こんな形状に収まるのでしょうか。
岩の上に人がいます。回りにも熟練者とおぼしき人がワイワイやっております。
すると一人のおじさんが「おにーちゃんも登ってみなよ」と声をかけてきました。
確かに先端よりロープらしきものが垂れていますが、ロッククライミングに近い岩です。
「いやぁ〜無理ですよ」と笑って誤魔化して、鳳凰小屋のテントに戻ることにします。
こりゃ確かに「前室が作れない」とかなんとか言ってる場合じゃないですね。
テントに入って少し休憩していると、回りの声が筒抜け。
言ってもテントなんてただの布。普通の声がほぼ普通の音量で聞こえます。
ま、それは仕方ないことなので起き上がって夕食の準備を開始。
夕食は覚えています(笑)。初登場のさとうのご飯にレトルトカレー。
さとうのご飯、湯煎すると15分かかるのと重いのがネックですが
普通のスーパーで売っているので値段がかなり安いのと、美味しいのがメリット。
コッヘルに水を張ってさとうのご飯とカレーを同時に湯煎。
15分待てば食べられるので、楽というのも良いところ。
(事前に湯煎しておけば山では軽く温めるだけで良いとのこと!これは嬉しい)
お腹も一杯になって、後は寝るだけ。20時前には就寝。
が、いつもの通り体は疲れているのにまったく眠れる気配がありません。
対策として持参したワインを飲みながら本を読んだり、iPhoneに入っている
ラジオ(ウィークエンドシャッフル、放送室等)を聴いて時間を潰します。
まったく、眠れる気配なし!
なんとなくの記憶では1時くらいには眠りに落ちた気がします。
妻のいない2人用テントは、なんだか寒々しい気がしました。
2日目の行程はこちら。
by yama-oson
| 2010-10-10 21:34
| 山行 (南アルプス)